3.08.2011

賃貸の形。

とあるマンションの「賃貸」のしかた。

そのマンションは築45年の古いビル、設備が良い訳でもなくセキュリティが高いわけでもない。

でも85戸あるほとんどが満室に近い状態。

しかも入居者は気に入って長く借りる人が多い。

入居者にはカメラマンのスタジオ、帽子デザイナーのアトリエ、WEB制作会社、など使われ方も様々。



なぜ古いビルが家賃を落とすことなく稼動するか?

それはオーナーの「賃貸の形」。

新しい入居者が決まると、そのオーナーはまず借主と内装の相談から始まる。

借主が「こういう部屋に住みたい」という意見を大切にしている。

オーナー側でリフォームをかけて新しくするのであれば、入居者の希望を聞いて「できることはやっ
てあげる」という合理的な発想。しかも自分で改装したいというのであればその予算分は負担する。

だから入居者は天井、壁、床を含めてまさに「自分の理想の空間」に住める。



古くて入居者が入らないようなテナント、マンションはたくさんあると思う。

古い物件だからこそ「リフォームして貸そう」という発想になってしまう。

古い物件だからこそ「好きに使ってもらおう」という発想。

目先のお金を優先するよりも、本当の意味で気に入って長く使ってもらえる。

そして双方の信頼関係や居心地の良さというのが生まれる。


そんな「賃貸の形」が独創性や地域性を生み出す原動力になれば面白いな。







--minoru--


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