とあるマンションの「賃貸」のしかた。
そのマンションは築45年の古いビル、設備が良い訳でもなくセキュリティが高いわけでもない。
でも85戸あるほとんどが満室に近い状態。
しかも入居者は気に入って長く借りる人が多い。
入居者にはカメラマンのスタジオ、帽子デザイナーのアトリエ、WEB制作会社、など使われ方も様々。
なぜ古いビルが家賃を落とすことなく稼動するか?
それはオーナーの「賃貸の形」。
新しい入居者が決まると、そのオーナーはまず借主と内装の相談から始まる。
借主が「こういう部屋に住みたい」という意見を大切にしている。
オーナー側でリフォームをかけて新しくするのであれば、入居者の希望を聞いて「できることはやっ
てあげる」という合理的な発想。しかも自分で改装したいというのであればその予算分は負担する。
だから入居者は天井、壁、床を含めてまさに「自分の理想の空間」に住める。
古くて入居者が入らないようなテナント、マンションはたくさんあると思う。
古い物件だからこそ「リフォームして貸そう」という発想になってしまう。
古い物件だからこそ「好きに使ってもらおう」という発想。
目先のお金を優先するよりも、本当の意味で気に入って長く使ってもらえる。
そして双方の信頼関係や居心地の良さというのが生まれる。
そんな「賃貸の形」が独創性や地域性を生み出す原動力になれば面白いな。
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